「エドセル」は1950年代にフォード・モーターが製造販売していた自動車である。乗り心地の良さと美しいデザインで、全米の人々から支持を集め「全米が泣いた」自動車・・・と言いたいところだが、エドセルはアメリカ最大の失敗と揶揄されている自動車なのである。
エドセルには「ペーサー」、「レンジャー」、「コルセア」などが製造・販売されたものの、総じて評判がよろしくなかったのである。その原因は馬蹄形のグリルにある。この馬蹄形のグリルが、アメリカ人には全くウケなかったのだ。エドセルのグリルに関しては「女性器のよう」と揶揄されていたのだ。さらに、1950年後半のアメリカ経済が不況だったことも大きかった。エドセルはアメリカ経済の大失敗作品として1960年にひっそり姿を消した。元フォード社長「ロバート・マクナマラ」もエドセル製造に関与し、「最大の汚点」とまで言わているのだ。
しかしどこにもマニアは居るもので、「1959年型エドセル・コルセア (1959 Edsel Corsair)」に乗っている人が居たそうなのである。日本にも不評ですぐに姿を消した車はあるが、エドセルのようなケースが聞いたことがない。所有者に当時1959年型エドセル・コルセアに乗り、どのような誹謗中傷を受けたか聞いてみたいものである。東京で販売されていたら、売れていたかもしれない。「江戸セル」ってくらいなので。「えーどうかな?」
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