「ワールド・カー・アワード」が主催する「ワールド・カー・アワード2013」が発表されました。どこかの国のガラパゴス・カー・オブ・ザ・イヤーとは違い、文字通りの2013年の世界のクルマ、ナンバー1の「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」と、いくつかの部門別のタイトルが決定されました。それではその賞の詳細と栄えある受賞車を紹介してみましょう。
1. ワールド・カー・アワード 「世界的な利権団体でもあるはず。」
まずは「ワールド・カー・アワード」について。25か国・66人の国際的トップ自動車ジャーナリストにより選考される自動車賞。その年に、世界各地域・各国で発売される新車を平等に評価・投票するものとして、2004年に創設された。選考の対象となる自動車は、該当年の1月1日の時点で2つ以上の大陸にまたがる5か国以上で販売されていることが条件となる。毎年4月に、ニューヨーク国際オートショー会場で、表彰式を行っている。
2. ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー
VWゴルフ( VW Golf) 「順当といえば順当か。日本でも受賞してる。」
安全性、環境性、コンセプトなど6項目を基準に実施。その結果、新型「フォルクスワーゲンゴルフ」が「メルセデスAクラス」を抑えての受賞。VWは2005年に始まったこの賞を、2009年の「ゴルフ」と2010年に「up!」に続いて2012年の「ポロ」と連続受賞しており、今回で4度目の受賞だ。ちなみに日本車では「トヨタ86/スバルBRZ」がノミネートされていた。
日本車では、2007年に「レクサスLS460」、2008年に「マツダ・デミオ」、2011年に「日産リーフ」が本賞を受賞している。
3. ワールド・パフォーマンス・カー
ポルシェ ボクスター/ケイマン (Porsche Boxster) 「スーパーカーというだけでは取り辛い賞のようです。」
ポルシェはこのタイトル3度目の受賞。「ケイマンS」は2006年にも受賞している。日本車では「日産GTR」が2009年に唯一受賞している。今回はオープンカーの「ボクスター」と派生車種であるクーペモデルの「ケイマン」が受賞車種となった。
4. ワールド・グリーン・カー
テスラ モデルS (Tesla Model S) 「今更という気もするが。」
部門賞ではあるが、ある意味このアワードの目玉となる賞だ。それだけメディアの注目度は高い。日本車では過去にホンダが、「シビックハイブリッド」と燃料電池車の「クラリティ」で受賞していることよりも、この2車が賞の基準に合致していることが驚きだ。テスラが今まで受賞していなかったのも意外だったりする。
5. ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー
ジャガーFタイプ (Jaguar F Type) 「ジャガーとアストンとアテンザって、基準がわからない。」
趣味嗜好の分かれるデザインを賞の対象にするのは、いささか無理もあるが(そのため、審査員にデザインエキスパートなる人たち5人が加わる。)イヤー・カーに選ばれた「ジャガーFタイプ」がカッコイイのは誰もが認めるところ。最終選考に残った3台には、「アストンマーティンバンキッシュ」と何と「マツダアテンザ」が入っていた。日本車が受賞したことがないだけに惜しかったが、日本人が選んでもこの3台の中から「アテンザ」は選びにくい。