確信犯的なレトロ風味の時計がデジタル社会のオアシスに

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例えば時計においてデジタルで表示される時間は「見る」というシンプルな行為となっている。そこには無機質な数字の羅列のみが介在するので、細かい確認することなく終わることが多い。その行為はまさに合理主義の骨頂であるとも考えられる。だがそこに流し込むちょっとした遊びがイノベーションとなることもある。

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「遊び」は無機質な世界の緩衝剤だ

必要な時に時間を知らせることに対して、ちょっとしたギミックを入れたのが「Bulb Uno(レトロガラス管時計)」である。クラウドファンディングのKickstarter(キックスターター)で紹介されているのは、電子部品の真空管のようなシリンダーのような筐体。USBにつなぎ、リモコンで時間を知ることができるのだが、その表示方法がなんとも言えずレトロなのである。

通常デジタル時計というのは、時間と秒をゼロを含む4つの数字で表示するのだが、このBulb Unoの場合、一文字づつシリンダーの中のネオン管で表示するのだ。それはまるで70年代のSFに出てくるロボットの発語のような拙さをたたえている。そこにあるのは見たこともない哀愁でもあるのだが、なぜかなつかしい気持ちになってしまう。

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大きそうに見えるのだが実際Bulb Unoはかなり小さい。その主張しないはかなさも、時刻を確かめることを癒しにかえているのかもしれない。

参照元:Bulb Uno(Kickstarter)

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