家全体をIT化 Amazonの描く未来の我が家

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未定 詳細なし

人間が声で指示するだけで家電が動く、そんな時代が現実的になってきた。Amazonが開発する音声認識スピーカー「Echo(エコー)」が本格的な実用化に向けて着実に歩みを進めているようなのだ。

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ITと家電の融合は進む

「Echo」はWi-Fiによって家のネットワーク環境に常時接続する。そして利用者の発するウェイクワード(呼び出し単語)に反応して予め設定された動作を家電や家の照明に対して実行する総合入力端末としての役割を担っている。

これまで家電や照明はそれぞれに電源ボタンなどのスイッチを持っていたが、今後は全ての機器がWi-Fiを通じてネットワーク接続され、それを音声(且つ手動)によって一括集中管理する仕組みが主流になっていくと考えられる。

既にネットワークに接続する家電はテレビ等を始めいろいろと登場しており、それらは「スマート家電」と呼ばれている。だが、これからはそのスマート家電を更に集中して管理する「スマートホーム」の時代へと移り変わろうとしているのだ。

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競争激化必至なスマートホーム産業

Echoの進化によりスマートホーム産業の中でその立場を一歩優位に進めた格好のAmazonだがライバル企業たちも当然黙ってはいない。

Siri(シリ)を持つAppleや、Now(ナウ)有するGoogle、Cortana(コルタナ)の開発を急ぐMicrosoftなど様々なIT企業がスマートホーム産業で主導権を握ろうと躍起になっている。

この手の産業ではとにかくシェアを大きく持つ企業が一人勝ちを収める傾向が顕著なため、今後この分野での業務提携や統合、再編など業界勢力図は日々めまぐるしくアップデートされていくことだろう。

家電といえばメイド イン ジャパンという時代がかつて確かに存在した。しかし高機能・高価格化路線による失敗で中国や韓国の企業に負けた日本の家電メーカーは、今度はITとの融合でも米国企業の後塵を拝している。

日本企業の生み出す製品が世界のデファクトスタンダードとなる日は再びやってくるのだろうか。

参照元:The Wall Street Journal

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