「体臭」と聞くとどうしてもネガティブな印象を受け、おじさん独特のキツイ加齢臭やヤングアスリートの蒸れた足の匂いなど嫌なことを想像してしまう。
特に潔癖な人にとってはちょっと考えただけでも身震いモノだが、最近のオランダの研究結果で、体臭には感情次第で人をハッピーな気分にさせる機能があることがわかったそう。
脇下に汗パッド、感情がにじんだ汗を摂取する
その実験内容はというと、まず前半に健康な12人の男性が恐怖、幸福、普通の感情を沸き立たすビデオを見せられ、そのとき感じた気持ちを言葉で報告。研究前には対象の男性らはしっかりと脇の下を洗浄、乾燥させ、脇の下には吸水性の高いパッドを装置。
もちろん治験中はアルコールNG、匂いのきつい食べ物などは食べていない。結果としてはもちろんのこと、恐怖のビデオを観た男性にはネガティブな感情が生まれ、幸福なビデオを観た男性にはハッピーな感情が生まれることがわかった。
感情の汗を匂う瞬間の顔の表情とは
言葉での感情と体臭の入った汗パッドが手に入ったので、後半では36人の女性がそれぞれの汗パッドを匂う作業が行なわれた。謝礼金が高額だったのか、並々ならぬ社会への貢献に拍手を送りたい。
その際の絶対的な感情を聞いたときには、もちろん彼女ら全員が体臭への不快感を訴えた。しかしこの実験では体臭を匂う瞬間の彼女らの顔の表情をも捉えており、恐怖の汗パッドをにおわされた女性の顔の前頭筋での活動が増え、ハッピーな汗パッドをにおわされた女性は本物の笑顔「デュシェンヌ・スマイル」と同じ顔の筋肉の動きを見せたそう。
ということで、ハッピーな汗を匂うとハッピーな気分になるということらしい。自分の知らないうちに、体が反応しているということ?
加齢臭なんかが気になってきても、ようするに自分が幸せな気分でいれば周りはそれを知らず知らずのうちに許してくれているのかも。なぜ男性の汗を女性が嗅ぐという実験だったかというと、それは女性の方が男性の体臭を嗅ぎ分ける鋭敏な嗅覚があるから。
媚薬と同じ要領で、科学的に人をハッピーにさせる香水などが市場に出回る日も近い?