なぜ、宮崎駿は「ジブリテーマパーク」を作らなかったのでしょうか?
三鷹の森にあるのはあくまでも「美術館」であり、決してテーマパークではありません。
ファンとしてはディズニーランドのようなジブリのテーマパークがあればぜひとも足を運びたいものですが、宮崎駿はその予定
は一切ないと言います。
かつて宮崎駿は、
「ウォルト・ディズニーの最高傑作はディズニーランドである」と言いました。
また、同時に、
「視覚、聴覚、触覚、そして3D的効果、360度がディズニーの世界になっている」
とも話しています。
しかし、そんなディズニーの世界観に負けず劣らず、宮崎駿映画は常に現実世界にある自然の美しさで満ち溢れています。
そんな、日本が誇るジブリ映画にインスピレーションを与え、美しい背景を作り出した景色を紹介します。
ジブリのテーマパークは絶対に出来ないのか・・・
と肩を落とす皆さんも、これから紹介する比較画像を見て、ジブリ映画を観たときのようなワクワクを感じてください。
台湾
千と千尋の神隠し(Spirited Away)
ジブリファンであれば、日本に実在する銭湯がセットのモデルになっていることはご存知かもしれませんが、更に美しく、映画のスケールを広げるためにはそれだけでは何かが足りないと感じていたようです。
そして、その「何か」を台湾で見つけたと言います。
日本 屋久島
もののけ姫(Princess Mononoke)
もののけ姫を作成するため、宮崎駿はチームで屋久島の自然をつぶさに観察し、研究をしたそうです。
世界的にもこの神秘的な自然を有する屋久島がもののけ姫の森の舞台となったことは有名で、各地から観光客が足を運ぶそうです。
しかし、観光と言っても、自然いっぱいの屋久島には便利で綺麗な施設があるわけではないので、軽装にサンダルでは出かけないように注意してくださいね。
日本 鞆の浦
崖の上のポニョ(Ponyo)
瀬戸内海への旅行が、ポニョを制作するきっかけになったと言います。
人々がどのように海を汚染してきたかを間近に見て、怒りすら覚えたそうです。
自然は無限の資源ではなく、人間が守っていかなくてはいけないということを伝え、学ぶきっかけにしてほしかったのだそう。
所ジョージ演じるフジモトの、「人間は海から命を奪い取るだけだ」という印象的なセリフが胸に刺さります。
日本 水俣湾
風の谷のナウシカ(Nausicaa of the Valley of the Wind)
熊本にある水俣湾から視覚的にインスピレーションを受けたわけではありませんが、水銀被害にあった歴史から、この物語は生まれたそうです。
有毒廃棄物や、環境破壊による巨大化した昆虫の変異体などについて映画では描かれています。
自然を壊すことは簡単でも美しかった姿へ戻すには途方も無い苦労と時間を要するのですね。
日本 埼玉県
となりのトトロ(My Neighbour Totoro)
樹木が生い茂った丘が並ぶ農地の里山は、伝統的な地方の活力と日本の豊かな自然の象徴でもあります。
そんな自然の中で暮らす動物たちを保護するためのキャラクターとして、トトロが誕生しました。
宮崎駿の自宅である所沢から程近い場所にある里山が舞台となっているそうです。
どの作品も、自然保護の大切さや、郷愁、実際に間近で見た自然の美しさが描かれているからこそ、子供だけでなく大人が見ても面白い作品になっているのかもしれませんね。
参照元:DAZED