小学生の時、テストで出るからと、「水・金・地・火・木・土・天・冥・海」(99年以降は、水・金・地・火・木・土・天・海・冥)と必死で覚えたのだが、2006年になり冥王星が準惑星と認定されてしまい、なぜかガッガリしたのを覚えている人も多いだろう。
それから惑星は8つになり、第9惑星存在説は現れては確証のないまま立ち消えになっていた。が、今月、カリフォルニア工科大学の天文学者が第9惑星の存在を示す証拠を得た、と発表した。これは、これまでで最も有力な説とされ、大きな話題を呼んでいる。
海王星とほぼ同じ大きさのプラネット・ナイン
同大学のMike Brown博士は、準惑星のエリスを発見した天文学者だが、エリスを発見したことが引き金になり、冥王星が準惑星に格下げされてしまった。
そのBrown博士とKonstantin Batygin博士が、地球の質量の10倍はあり、太陽の周りを回るのに1万5000年かかるとされる巨大な第9惑星プラネット・ナインの存在を確認する証拠を発見したというのだ。
楕円状に大きな軌道をとる6つの天体がカギに
まだ実際に観測されたわけではないが、Batygin・Brown両博士によると、冥王星を超えた向こう側にある6つの天体の動きにより、プラネット・ナインの存在が明らかになったという。
これら6つの天体を観測したところ、それらの天体がユニークな動きをとっていることを発見した。その動きは、第9惑星の重力による影響を受けているとし、プラネット・ナインの存在が想定されることとなった。
現時点では、太陽系の最外部に大きな惑星によるものとみられる重力の存在を示す「可能性」としかいえないのだが、今後、望遠鏡などによる観測が続けられ、5年後までには実際にプラネット・ナインの存在を目にすることができるだろう、と述べてる。
今後5年、目が離せない存在となったプラネット・ナイン。観測が成功し、第9惑星が正式に「プラネット・ナイン」として分類され、日本の学校の生徒たちが、「水・金・地・火・木・土・天・海・九」と暗記する日は果たして来るのだろうか。
参照元:AAAS Science