通常バックパックに求められるのは軽さとタフネス。とはいえ、その形においては定型ともいえるステロタイプさ。つまり求められるのは基本「モノを入れて背負って移動する」という条件だ。
その形態全てにおいて意味を持たせたバックパックとは
バッグパックを自身の体と一体化させることに注視したPhoresy Pack(ボディフット・バックパック)は、おそらく入れ物を背負うということを考えた場合、最終形態ではないだろうか。「寄生」という意味を持つワードを付けたその仕様は、一度背負うやいなや、いかなる角度でも微動すらせず、さながら自分の体の一部と化したかのような体をなしている。
それはストラップの立体的な位置関係や、上質なカウハイドレザーを存分に使った背中のあたりの部分が、いかにバックパックの概念からは乖離しているかということからも伺い知れる。新種の植物のような形態はしなやかに動くことで、寸分たりとも体からは離れない。
具体的にいうと「かがんでスニーカーの紐を結びなおした時に、重量に従い背中をすべりおちるバックパック」。この当たり前がいかに不快であったのかを思い知らされるのだ。
参照元:YANKO DESIGN
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