原始時代と聞いてイメージするのは、太古の時代に生きた我々の祖先がマンガやアニメに出てくる「骨つき肉」にかぶりつく姿。マンモスを倒し、ヒョウ柄の衣をまとい、洞窟に住んでいる、といったところだろうか。
プリミティブな住居であった洞窟が現代に蘇る
それは快適さや居住性を求める現代建築から対極にあるとも言えるかもしれない。だがスペインに於いては事情が若干違うようだ。元々アートや建築分野からはダリ、ガウディなどを鬼才を生み出す素養があったのは周知のとおり。
そして今、話題となっているのが地中海に面した崖に存在するcontemporary cave(現代洞窟ハウス)である。横穴式住居のごとく、崖の中に沿って作られた住居。さぞや不便かと思いきや、バルコニーに展開するオーシャンビューだけではなく、全ては快適な生活空間の確保に基づいている。ひと言でいうと、「自然と人工の美しき融合」なのだとか。
その結果この住宅の居住環境のよさは、「洞窟」というフレーズが皮肉にすら思えてくるほどである。崖に家を建設するよりもずっと安定感があるばかりではなく、家のほとんどが地中の穴にあるため、室内の気温は19.5度と安定しており非常に快適である。
プリミティブな生活が最先端であるというのは、なんとも皮肉である。
参照元:dornob
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