独創的なアイデアを商品化したいスタートアップがネットユーザーから出資を募り、支援額に応じた商品を届ける形式のクラウドファンディング(CF)が世間に浸透してきました。ただ残念なことに“落とし穴”も存在します。ブルガリアで生まれた『ChargEST』商品化プロジェクトもその一例です。
あらゆるコンセントと個人用電子機器に対応。
『ChargEST』は海外旅行用の変換アダプターです。国・地域によってコンセントの形状は異なりますが、このアダプターの背面には米国、豪州、欧州、英国用のプラグが隠されているので、その国で使えるプラグを選んで装着すれば、どんなコンセントにも差し込むことが可能です。更に表面にどんなプラグも挿し込めるコンセント、側面と底面の計3カ所にUSB差し込み口があります。
150カ国以上で使える『ChargEST』の仕掛けはまだまだあります。アダプター側面のボタンをスライドさせると、上面に埋め込まれているmicroUSBコネクタ2本が飛び出すので、2台の個人用電子機器をケーブルなしで充電できます。背面にはLightningコネクタとUSB-Cコネクタが収納されており、iPhoneやiPadもケーブルレスで充電可能です。
返金すら行われない・・・出資者は4200人超。
海外に持っていくキャリーバッグに入れたくなる『ChargEST』の商品化プロジェクトに魅力を感じた人は多く、米国のCFサイト「Indiegogo」を通じて、4200人以上が出資しました。しかし、昨年2月にプロジェクトが締め切られてから、音沙汰がありません。CFで資金を調達するスタートアップの多くが支援者に対して誠実であるだけに、返金すら行われない現状は本当に残念です。
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