「こんな姿に誰がした?」とそんな声も聞こえてきそうなこの「カスタムバイク」。ボードトラックレース用の1929年製のハーレー・ダビットソンに、2基のジェットエンジンを搭載したかなり破天荒なバイクだ。
ボードトラックレースとは、板張りのトラックを周回するバイクレースの元祖。今あるオートレース場の、あの楕円のコースが木組みでできていたものと思ってもらえば想像がつくだろうか。そんな危なっかしいコースを、けして丈夫とは言い難い華奢なボディで爆走する。当時はそれでも、150キロほどのスピードを出していたらしいから、迫力はそれなりだったのだろう。
このカスタムバイクも、そんなバイクのうちの一台だ。ただし、あの時と違っているのは、その心臓がジェットエンジンであるということ。当たり前だが、公道で走ることは出来ない。さらに搭載してあるエンジンの音は、5ブロック先まで轟くという。住宅街でのスイッチオンは、絶対にまずい。 もしも本当に、このエンジンから推進力を得て走ることができたとしたら、ただひたすら直進を競うドラッグレースくらいだろう。ただし、見た通りの装備なので、命を保証することは出来ないが。
さて、現在このバイクは、オークションサイト『ebay』で出品中だ。価格は日本円で200万円ほど。興味がおありの方は、チラリとのぞいて見てはいかがだろう。
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