英国発、使い捨てコーヒーカップとキノコの菌糸体(根に当たる部分)から鉢・花瓶・腰掛けを生み出すアイデア『LOVELY TRASH』の具現化を目指すプロジェクトが今秋、米クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で始動しました。
鉢・花瓶・腰掛けのどれになるかは菌糸体次第。
『LOVELY TRASH』プロジェクトはリサイクルが難しい生活ごみを日常で役立つ物に変えたいという熱意からスタート。まずプロジェクトメンバーが自転車でコーヒーショップを回り、使い捨てコーヒーカップを収集します。次にカップを細かく切り刻み、殺菌します。カップがドロドロになったところでキノコの菌糸体を注入すれば、鉢・花瓶・腰掛けのベースとなるペーストの出来上がりです。
ペーストが鉢・花瓶・腰掛けのどれになるかは菌糸体の成長次第になります。というのも菌糸体はペースト状になったコーヒーカップに含まれる有機物を食べて成長する上、ペーストを固めてくれるからです。良い頃合いになったら乾燥させます。そうすることで菌糸体の成長が止まり、ユニークな幾何学模様の鉢・花瓶・腰掛けが完成します。
発送予定1年後はプロジェクト成立のネックか。
使い捨てコーヒーカップとキノコの菌糸体からなる『LOVELY TRASH』の鉢・花瓶・腰掛けは埋め立てごみの削減に微力ながら貢献できるだけでなく、シンプルに実用的です。花瓶を落としてしまっても、そう簡単に割れません。乾燥した菌糸体は丈夫・軽量・燃えにくい・水に溶けにくい・リサイクル可能といった特徴を持つ、持続可能な材料だからです。
味のあるデザインの鉢・花瓶・腰掛けへの支援は11月上旬現在、目標金額の6割強に留まっています。発送予定が1年後であることがプロジェクト成立のネックになっているのかもしれません。環境にやさしく実用的で、何よりユニークな商品のアイデアは果たして具現化されるでしょうか。プロジェクト成立には9650ポンド(約135万円)が必要です。
参照元:KICKSTARTER