オーストラリアのシドニー空港は20年12月13日から23日にかけて、毎年恒例の遺失物ネットオークションを開催しました。オークションの収益はシドニー小児病院財団が運営する音楽療法プログラムの支援に使われる予定です。
遺失物はブランド品からアボリジニアートまで様々
シドニー空港での忘れ物・落とし物が出品されたオークションサイトを筆者が覗いてみると、「どうしてそんな物が遺失物のままになっているのか」という物が多かったです。32インチの曲面液晶ディスプレイや掃除機はひょっとして空港で買ったのでしょうか。高級ブランドのバッグ・財布・サングラスが多数出品されていたのも印象的でした。
オーストラリア土産とみられる忘れ物・落とし物もちらほら。豪州大陸の先住民アボリジニの金管楽器「ディジュリドゥ」、アボリジニアートは高値で落札されそうでした。豪州の海で使われたのかもしれないサーフボードとライフジャケットのセット、せっかくのインド土産に違いないハイデラバードを代表するモスクのレプリカもありました。
音楽療法には新生児らの心身の状態を改善する効果が
今回のオークションの収益はシドニー小児病院財団を通じ、シドニー市内の小児病院2カ所で行われている音楽療法プログラムに贈られます。同プログラムは新生児・小児集中治療病棟の患者を支援するもので、音楽療法には新生児・小児患者の心身の状態を改善する効果があります。また、彼ら彼女らを見守っている家族にも効果が期待できます。
「昨年、シドニー空港で忘れ物・落とし物をしたかも」という人は、オークションの収益が新生児・小児集中治療病棟の患者を支援するために使われると知れば、そんなに悪い気はしないのではないでしょうか。シドニーとその周辺に住んでいる人向けのオークションだったので、持ち主が買い戻した可能性もなきにしもあらず。
日本でも警察などが落とし物のオークションを行っています。年始から忘れ物・落とし物をしないようにご注意ください。
参照元:Sydeny Airport