世界中のユニークなデザインにスポットライトを当てるサイト「designboom」は今夏、高齢者や新型コロナの大流行で孤独に過ごすことを強いられている人々との交流用に開発された、看護師タイプのヒューマノイド(=人間に似たロボット)の試作機「グレイス」を取り上げました。
人間と目を合わせ、自然な会話をすることができる
香港で開発されたグレイスができることは、首下の赤外線カメラによる体温・反応測定、人工知能(AI)を活用した会話や簡単な診断、エクササイズの指導やトークセラピーなど多岐にわたります。ロイター通信によると、医療従事者の負担軽減を目指して開発され、自宅や療養施設などに配備されることを想定しているとみられます。
英語・標準中国語・広東語を話せるグレイスは、人間と目を合わせ、顔を認識し、言葉を理解し、自然な会話をすることができるので、人間の孤独な気持ちをある程度和らげられるかもしれません。特許取得済みの人工皮膚により、ロボットでありながら表情の豊かさも持ち合わせています。ロイター通信の動画を見る限り、筆者的には笑顔より困り顔の方が人間味を感じられます。
来年までに香港から日中韓などに輸出する計画も
グレイスの現在の生産コストは高級車の販売価格と変わりませんが、数万~数十万台規模の生産が始まれば、コストは下がっていくとのこと。開発元のHanson Robotics社は来年までに日中韓などに輸出する計画を立てています。故障などで余計な手間がかかる可能性もありますが、看護師型ロボットが医療従事者の負担を少しでも軽くすることを期待したいところです。
参照元:designboom
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