24Kの金メッキが施されたボトル。究極のウォッカはドイツより

2957

さて、今回ご紹介するのは、24Kの金メッキが施された眩いばかりのボトルに詰められた「ヴァリューレ・ウォッカ (Vallure Vodka)」。 日本においてはこのギガメンが初めて紹介する、おそらくは世界で最も高価なウォッカです。

品質としては疑いようもありません。滑らかさの極みにダイヤモンドの輝きを付加するためには、気の遠くなるほどの精製を経た後に、仕上げは三度の純金濾過という贅を尽くした工程でボトルに詰められます。 蒸溜に携わるのはドイツのマイスター。そう、このヴァリューレ・ゴールド・スタンダード・ウォッカはドイツ製ゆえ、優美さという点でありふれたプレミアムウォッカをはるかに凌駕するのです。

とはいえ、どうでしょうね。ご紹介する立場でありながら、正直、疑問は残ります。 もともと完璧な無味無臭、喉ごしの滑らかさを神髄とするプレミアムウォッカにおいて、果たして仕上げの純金フィルターによる三度の濾過がどれほどの効果をもたらすのかと。 年初に目を細めて封を切った金箔入りの日本酒と、ふだん飲む冷酒とはたして味にちがいはあっただろうかと。まして冷凍にして飲むのならまだしも、カクテルベースに使ったとしたらどれも同じじゃないかと。

そう。あなたはきっと正しい。だがしかし、いっぽうでこのヴァリューレ・ゴールド・スタンダードを楽しみだけのために消費する層も存在します。究極の無味無臭、鏡面のような酒だからこそ、飲む側の心象風景を正確に映し出すとしたら、これまで培ってきた人生の栄華をいっとき24Kのボトルに映してみるのも一興かもかもしれません。

この記事をシェア
0 0
記事のタグ