本能寺の変は歴史上最も謎の多い事件である。信長が最も恐れていた武田信玄、上杉謙信が病没し、ほぼ天下を手中にしていた織田信長が一瞬見せた隙。そこを家臣であった明智光秀が突き、織田信長は志半ばで命を落とすことになる。その後天下を手中に収めたと思われた明智光秀は中国大返しで誰よりも早く引き返してきた羽柴秀吉と天王山で戦い、敗れるのである。
謎とされているのは、なぜ信長の重臣であった明智光秀が本能寺の変を起こしたのか、と言う事である。テレビドラマでは信長の横暴に光秀は耐えられなくなったと言う説を採用しているケースが多い。次に、元々明智光秀は天下を狙っており、本能寺で下克上を達成しただけという説。光秀は源氏で信長は平氏だから・・というのもある。そして最近は朝廷が明智光秀を焚きつけ、信長を討たせたという説も浮上している。さらには徳川家康が仕組んだ、足利義昭が仕組んだ・・、羽柴秀吉が仕組んだ・・などなど様々な仮説が登場している。しかし、真相は誰にもわからないのである。
「本能寺の変 431年目の真実」は明智光秀の子孫を自称する明智 憲三郎氏が記した本である。諸説の中から、何が正しいのか、真実とは何かを明智氏なりに研究し、記したものなのだ。明智氏の子孫でありながら、公平に、厳正に諸説取り上げ本能寺の変を分析している。本能寺の変 431年目の真実の内容全てが正しいというわけではないが、読むは価値はある。明智氏の考える本能寺の変の真実とは一体何なのだろうか。
この記事をシェア