ビンテージカー専門のサイト「Petrolishious」が「ジャガーEタイプ」を改造した人物を紹介した映像。1963~1964年にかけてたった12台だけ生産されたアルミボディを持つレース仕様の「Eタイプライトウェイト」をコピーし、自身の持つ「Eタイプ」を改造したのは、ジェイソン・レン氏。
ほとんどのパーツを手作りしており、ボンネットの革ベルトなど当時のル・マンのレギュレーションに適合するよう忠実に再現しているという。3.8リッター直列6気筒エンジンこそそのままだが、エンジンのパーツ、トランスミッション、サスペンション、ブレーキ、ボディを改良し、V8エンジンを搭載する他のレースカーと戦えるように仕上げたそうだ。
「Eタイプ」といえば、マルコム・セイヤーの手による流麗なデザインと卓越した性能、ライバルより安価な価格設定で、特にアメリカで大ヒットモデルとなった。レースへの参戦も積極的に行っていたが、「フェラーリ250GTO」の登場で成績が低迷、ル・マン24時間でも「フェラーリGTO」より降順であった。
そこで、ジャガーはボディパネルをアルミニウムで作成し、エンジンや足周りをチューニングしたEタイプライトウェイトを発売することにしたのだ。XK3.8Lエンジンは300英馬力以上を発揮、車重は920kgに抑えられており、数字の上では「フェラーリ250GTO」を上回っていた。計12台のライトウェイトが作られて1963年からレースに出場したが、成績は芳しくなかったという、言わば残念なクルマでもある。
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