慢性疲労症候群(CFS)に悩み続けてきた韓国ソウル在住のダニエルさんは4月21日、「CFSに打ち克つ」プロジェクトの詳細を公表し、クラウドファンディング(CF)サイト・インディゴーゴー(英語)で支援の呼びかけを始めました。
理化学研究所のホームページによると、CFSは「極度の疲労が半年以上続き、正常な社会生活を営むことが困難な状態に陥る病気」とのこと。ダニエルさんは、疲労だけでなく身体の痛みも生じているとしています。
理化学研究所は「脳内の神経炎症は慢性疲労の症状と相関がある」とする研究結果を発表したばかりで、根本的な治療法は未だ開発されていません。
ダニエルさんが設定したプロジェクト費用は1万5000ドル(約150万円)。内訳は、米国ニューヨークのスタディセンターでの診療費のほか、ホルモン注射や抗うつ剤の服用など多岐に渡ります。さまざまな治療法にトライしてきたダニエルさんが過去に試したことがないメニューばかりとのこと。
名称で誤解される、見た目で判断しにくい病気がある現実
自分の医療費をCFで集める手法について、ダニエルさんは「苦肉の、最後の手段」と考えているようです。「映像だと元気に見える」との指摘に対しては、カフェインや痛み止めの摂取、十分な休息でごまかしているとしています。とはいえ、賛否両論あるプロジェクト。プロジェクト終了の6月20日までにいくら集まるか注目です。
なお、慢性疲労症候群という名称は「怠けているように思われる」などの誤解を生みかねないとし、筋痛性脳脊髄炎と呼ぶ、あるいは併記する動きが進んでいます。見た目で判断しにくい病気が存在し、そのギャップに苦しむ人たちが多い現実は見逃すことができません。あなたはどう考えますか。
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