「エア・カー」圧縮空気エンジン車が量産体制に―タタ

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2007年、インドのムンバイを拠点とするタタ・モーターズ(Tata Motors)は、フランスのデザインファーム、モーター・ディベロップメント・インターナショナル(Motor Development International:MDI)とライセンス契約を交わしました。タタは、圧縮空気で動く車を作ろうとしたのです。

それから現在までテストを重ねてきたタタは、次の段階に入ったことを示唆しました。つまりは圧縮空気エンジンを搭載した車を量産するために製造工場を建設しているというのです。

圧縮空気エンジンというのは新しい考えでもなく、一世紀以上前に考案され、電気モーターが当たり前になる前、おもに鉱業関係で掘削機などに使われていました。

ピストンでクランクシャフトを回転させて車を動かすというのは圧縮空気エンジンも内燃エンジンも同じですが、ピストンを押す力としてガソリンの燃焼ではなく、圧縮空気を使うというのがこのエンジンのみそ。
ただ問題として、空気を加圧するだけでは、最高速はせいぜいが 35mph(56km/h)。これを補うためにより強力なコンプレッサーを搭載しなければならないということ。そしてこのコンプレッサーを動かすのにガソリンを使うのがいちばん効率的だということ。

エコを目指して堂々巡りの感もある圧縮空気エンジン車ですが、使用するガソリンの量は内燃エンジン車と比べて、はるかに少なくて済むともいいます。
残る問題は、鋼より強く、1インチあたり数千ポンドの圧力に耐えられるエア・タンクが量産できるかどうかというのもあります。あとは現時点で、タンクの充填に2時間ほどかかるといわれています。

まあ何はともあれ、ここのところのシティコミューターの加熱にタイミングよく乗り込んできたタタ。転んだとしてもタタでは起きません。

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