ストレートで味わいたいラム酒ブルガル1888

8112

カリブの海賊たちが痛飲したとされるラム酒。英ミラー紙によると映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の公開初年のラム酒の売り上げは前年比30%もの伸びだったという。そんな中、ラムの歴史とは切っても切れないドミニカの醸造会社「ブルガル」が、満を持して市場に登場させたのが、会社の創立年を冠した「ブルガル1888」だ。

市販されているラムの熟成年数が通常3年といわれるところを、ブルガル1888は、アメリカンホワイトオーク樽およびシェリー酒醸造に用いられたヨーロピアンオーク樽のダブル熟成で、120年もの時を経た原酒を使用。熟成による深い琥珀色も誇らしげにクリアボトルによって供さる。

ラムといえば、日本ではホワイトラムを使ったカクテルがよく飲まれるが、本当はダークラムの方がカクテルには相性がいい。また現地のバーでは、カクテルのベースとなるラムの酒類を必ず訊かれるが、ブルガルはバカルディよりも香ばしく、トゲのない分、トロピカルフルーツとも素直に合う。
ラムをベースにカクテルにするなら、パイナップルジュースとココナッツミルクを入れてピニャコラーダ、コークで割ってキューバ・リブレ、コアントローにレモンジュースを配してXYZ。しかしこのブルガル1888だけは、まずストレートで味わってみてほしい。
繊細な味わいのなかで、あなたはバニラ、チョコレート、シナモン、コーヒー、キャラメル、ドライフルーツの織りなす香りのハーモニーを見いだし、力強いノートに充ちた喉ごしを感じることだろう。

旅立とうか。そんな気分にさせてくれる数少ない酒が、わずか50ドルで手に入るのなら人生も捨てたもんじゃない。

この記事をシェア
0 0
記事のタグ