フリクションというボールペンは、ご存知の人も多いはず。なんでも書き直すことができる、あのボールペンだ。今やどこのオフィスでも、必ず一本はあると言ってもいい。ボールペンで手帳に書きこむ人も少なくないはず。今までは、スケジュールが変更になったら、修正液を使うか、2本線をひっぱった横に、書き直していた。しかし、このボールペンの登場で、何度でも書き直すことができるようになったのだ。おそらく数年前に使っていた手帳と比べて、その中に書かれてある中身は、ずっとスッキリとしていて、読みやすくなっているはず。このペンを使うメリットは、かなりある。
さて、お隣の国ロシアの、誰もが知っている組織といえば、KGBをおいて他にはいないだろう。これから紹介する「KGBの消えるインクペン(KGB Disappearing Ink Pen)」は、そのKGBの元科学者の開発した、本当に消えるインクのボールペンだ。上述のフリクションは、擦ることによる摩擦で見えなくなるのに対し、このインクで書かれた文字は48時間も経つと完全に消えてしまう。当然、一度消えてしまうと二度と元には戻らない。つまり証拠とし残すことができない。
ちなみにフリクションは、摩擦熱によって無色に変化するので、そこに見えないけれど筆跡がある。しかも、これはマイナス10度以下の場所に置いておくと、色が復活するらしい(ぜひお試しあれ。)
このKGBの消えるインクペン(KGB Disappearing Ink Pen)の使いみちは、例えばもうすぐ卒業のシーズンがやってくる。今まで伝えることができなかった想いを打ち明ける、なんていうシーンもあるかもしれない。このペンで書いたラブレターを、あの子に渡す。そして、うまくハッピーエンドになれればいいが、もしもダメになってしまっても、この手紙に書かれた歯の浮くような内容が、後世に残るようなことはない。悪ノリで晒されたとしても、そこには、何も書かれていない紙があるだけ。
いかがだろう。KGBの消えるインクペン(KGB Disappearing Ink Pen)をペンケースに一本忍ばせおくというのは。