エミレーツ航空、旅客機10機をミニ貨物機に改造 コロナ禍の影響

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アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに本拠を置くエミレーツ航空は6月、コロナ禍で世界的に旅行需要が落ち込んでいる中、出番がめっきり減った旅客機を最大限活用するため、ボーイング777-300ER型機10機をミニ貨物機に改造すると発表しました。

医療従事者らが必要とする物資の輸送力が向上

エミレーツ航空がYouTubeで公開した動画には、機体整備施設でエンジニアチームがボーイング777-300ERの客室からエコノミークラスの座席(305席)を取り外し、貨物の搭載スペースを生み出す様子が映っています。ボーイング777-300ERの貨物収容力はもともと40~50トン(客室下の貨物室分)でしたが、エコノミーシートを取り外す改造で17トン上積みされました。

コロナ禍で旅行需要が過去に例がないほど低下する一方、航空貨物市場では個人用防護具、薬品、医療機器などの輸出入需要が高まっています。エミレーツグループ傘下の貨物航空会社がドバイと北米・南米・欧州・アフリカ・中東・アジアを結ぶネットワークにミニ貨物機10機を投入することで、世界中の医療従事者らが必要とする物資の輸送力が確実に高まります。

取り外した座席は傷や汚れが付かないように包装

ちなみにボーイング777-300ERから取り外されたエコノミークラスの座席は、傷や汚れが付かないように包装・保管されます。ファーストクラスとビジネスクラスは手つかずのミニ貨物機にエコノミーシートが再び取り付けられ、旅客機として世界中の空を飛び回るのは一体いつになるのでしょうか。

参照元:Emirates

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