今回は日本ではあまり馴染みはないが、アメリカでは値強い人気を誇る、「マッスルカー」のベスト5をご紹介したい。
そもそもマッスルカーって?
マッスルカーの定義は、1960~1970年代のアメリカ車かオーストラリア車の中で、後輪駆動に自然吸気もしくはスーパーチャージャー付きのV8エンジンを搭載し、車両重量はけっして軽くないハイパフォーマンスカーとなるだろう。
具体的には中型車に大パワーエンジンを搭載したフォード、シボレー、AMC、ホールデン、クライスラーなどがある。
第5位 1969年 プリムスロードランナー
プリムスには「GTX」というハイパフォーマンスカーをラインナップしていたが、高価格設定だったため、若者が手の届く安価な設定で、しかも0-400m14秒台で走れるクルマを欲していた。そこで徹底的にコストダウンして登場したのが「ロードランナー」だ。
パワステはおろかカーペットさえ装備されていなかった。しかし、エンジンは豪華で338キュービックインチ(6.3L)スーパーコマンドV8、もしくは426キュービックインチも選べた。
第4位 1966年 シボレーコルベット427
ロングノズショートデッキの小型2シーターの先鋭的でエッジの立った独特のスタイリングの「スティングレイ」に、ビッグブロックと呼ばれるV型8気筒427キュービックインチ(7.0L)エンジンを搭載したのが「コルベット427」だ。
フロントエンジンでありながらリアヘビーというユニークというか奇想天外な重量配分は燃料タンクが最後部に位置していたためだった。
第3位 1990年 ZR1シボレーコルベット
比較的新しい年代のこのマッスルカーは、ロングノーズこそ踏襲しているがなだらかに整形されたフェンダーなど、洗練されたスタイルとなった。「ZR1」は1989年に登場した同型最強モデルで「キング・オブ・ヒル」の異名を持つ。
GM傘下時代のロータスが設計したアルミニウム製6.0L。0-400加速は12.2秒最高速289.5km/hという現在のスパーカーに匹敵する性能を誇る。
第2位 1966年 427シェルビーコブラ
アメリカ人のレーサー「キャロル・シェルビー」が英国のACに開発を依頼し、フォードからV8エンジンの提供を受け誕生した。究極のコブラといわれるのが427キュービックインチ(7.0L)エンジンを搭載した「427シェルビー・コブラ」だ。
愛嬌のあるエクステリアだが、本来はレース用のクルマとして開発され、1トン強の重量に492psのパワーを発揮、のちにロードバージョンが出たという経歴のモンスターであり、標準仕様でも0-400加速12.2秒の実力を持つ。1967年末までに348台生産された。
第1位 1997年 ダッジバイパーGTS
クライスラーが「シボレー・コルベット」に対抗するために開発したスーパースポーツ。スタッフには「シェルビー・コブラ」を造った「キャロル・シェルビー」も関わった。1991年の発売当時は400hp8.0L・V10エンジン搭載のオープンモデルだけだったが、のちに450hpクーペモデルの「GTS」が加わった。
レース仕様車の「GTS-R」は数々のレースで大活躍した。厳密には1960~1970年代のマッスルカーとは別に、「ニュー・マッスルカー」として区別される。2012年からは「SRTバイパー」とブランド名も変わり発売されている。
ランキングの基準は知る由もないが、「マッスルカー」のイメージで言うと「プリムスロードランナー」がピッタリする。色はブラックでボンネットから突き出たエアインテークがあれば完璧だ。
参照元:Ealuxe