自動車のブレーキパッドから、鉋屑(かんなくず)のような銅が放出されることをご存知でしょうか。運転手がブレーキを引けば引くほど、環境に悪影響を及ぼすことになるのです。その流れを食い止めるべく、カリフォルニア州とワシントン州は新しい法律の制定に動きました。ワシントン州では2021年までに5%以上の銅を含んでいるブレーキパッドを禁止することが決まり、カリフォルニア州ではより厳しい基準が設けられる見込みです。
民間レベルでも取り組みは進んでいます。Earthgarage.comは、”Give Water a Break”と銘打ったキャンペーンを展開し、ブレーキパッドにさまざまな有害物質が含まれている事実を宣伝しています。日本でも問題とされたアスベストもその一つです。それらが空気中に放出されると、結果的に水資源が汚染されることになります。人間だけでなく、動物にとっても打撃です。
「このアイデアは米国の他の州や隣国のカナダに対し、ブレーキパッドに含まれる有害物質を一掃する法案の成立に向けての呼びかけです」とEarthgarage.comのボブ・レオナルドは語りました。「我々は信じています。草の根の努力が国内の隅々まで広がることを。」
ニューヨーク州とロードアイランド州も新しい法律に導入に向けて動いていますが、もっと環境に優しいブレーキパッドの存在も見逃せません。例えば、セラミック製は銅の含有量がごく少量で、実際に搭載されている車は増加傾向にあります。
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