宇宙で活躍する11のSuper Coolなガジェットたち【前編】では、国際宇宙ステーションで存在感をガンガン発揮しているガジェットを5つご紹介しました。
最近地上では様々な物がスマート化していますが、地上の有能なスマートガジェットは宇宙飛行士らと宇宙へと旅し、宇宙での見事な仕事ぶりで私たちを驚かせてくれています。
後編では、残り6つの宇宙で活躍するSUPER COOL!なガジェットをご紹介します。
6. ロボットアームシステム(MSS)
ロボットアームシステムは、国際宇宙ステーションでトラスと呼ばれる構造上を行き来して機材を運ぶシステムです。
ロボットアームシステムは高機能・高精度で、遠隔的に操作して作業を行うことができるそうで、よく知られているものに日本の宇宙実験棟「きぼう」に設置されているロボットアームやカナダアーム2などがありますが、このロボットアーム、関節があり人間と同じ動きをすることができるとか。
船外で作業する宇宙飛行士を支えたり、90トンもする物体をラクラク抱えたり、力持ちで頼りになる巨大ガジェットです。
7. 微量ガス分析装置
アパートの一室などでのガス漏れは大変怖いことですが、国際宇宙ステーションでのガス漏れはそれ以上の由々しい事態を引き起こしかねません。
ガス漏れを防ぐため宇宙飛行士が装着しているスマートガジェットがあるのですが、そのサイズ、なんとたったの5センチほどだそうです。世界最小の質量分析装置だとか。
ガス漏れはもちろん、水漏れ、ロケット燃料漏れ、そして酸素漏れまで検知する万能ガジェットです。
8. 水再生システム(WRS)
2008年に水再生システムが国際宇宙ステーションに設置され、それまで必要だった定期的な水の輸送が不要になりました。
このシステムは、宇宙飛行士の尿やキャビン内の壁や窓から採取できる湿気、船外作業で使った水、洗浄に使われた水などといった船内・船外で発生する廃水を利用して水を再生します。
再生された水は飲むことができるほど綺麗な浄化水だとか。これこそスマートエコガジェットです。
9. 酸素生成装置(OGS)
国際宇宙ステーションに設置されている酸素生成装置は、水を電気の力で分解し酸素を生成する装置です。水再生システムで再生された水は酸素を生成するために利用されます。
この装置で生成できる酸素は1日につき2キロと十分な量。地球からの酸素の輸送は不要だそうです。
10. アルファ磁気分光器(AMS)
20億米ドルと15年の歳月を費やして開発されたアルファ磁気分光器は、2011年に国際宇宙ステーションに輸送されました。この分光器で宇宙空間を漂う高エネルギー放射線を測定して、いまだ知られざる物質についての調査が行われています。
調査によって得られたデータから宇宙の仕組みをより詳しく知ることができ、様々な物質に関する謎を解くことができれば、と科学者らは期待しています。
11. グローバルエコシステム動力学調査(GEDI)
最後のガジェットは2018年の搭載を予定されている地球観測システムで、1年に160億回地球に向けて赤外レーザー光を放つそうです。
赤外レーザー光を放つことで植生観測ができるこのシステム、光パルスが地球上に生い茂る木々に到達し戻ってくるまでに要する時間はもちろん、木々の高さまでもが確認できるという優れものです。
これまでに開発されたいかなる衛星システムよりも精度が高く、息を呑むほど詳細な3Dマップを作成することが可能だそうです。
これらはNASAや国際宇宙ステーションで使用されている素晴らしきガジェットの一部にすぎず、他にも多くのスマートクールなガジェットが人類の未来を背負って遠き宇宙で活躍しています。
今後テクノロジーはさらに進化を遂げ、多くの進化型あるいは真新しいガジェットが宇宙ステーションに運び込まれ、そしてそれらのガジェットを利用した新たなる発見があり、その発見がまた私たちが住まう地球でのテクノロジーの進化につながる。素晴らしき正のスパイラルだと思いませんか?
参照元:mental_floss