ドイツの建築事務所Zaarchitectsは、このほど、「Mars Colonization(マーズコロニゼーション)」というコンセプトを発表し、未だ人類が降り立ったことのない火星における入植地建造の可能性を提示しました。それは果てしなく続く荒れ地に複数の穴を掘り、地下に居住スペースを生み出すというものです。
建造は、複数のロボットを積んだロケットを飛ばし、ロボットが火星表面に降り立つところからスタートします。どこが掘りやすいかを分析し、表面を掘り進める作業へ。できあがった洞窟スペースは奥深くに向かうほど直径が広がる形に。最後は宇宙飛行士が火星に向かい、各施設の仕上げ作業を行い、マーズコロニゼーションの完成です。
マーズコロニゼーションは、建造の費用とリスクを最小限にすべく、ロボットと火星にある材料を活用します。表面を覆う岩石の多くは玄武岩で頑丈な洞窟をつくるのに適しているとのこと。不足している酸素は、発見されている水の氷から生み出します。また、野菜栽培に適した土地が存在するので、地球から食料を運ばなくても済むかもしれません。
現在の火星探査ですが、米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「キュリオシティ」が観測を行い、将来的な有人探査の足がかりになると期待されています。今後はマーズコロニゼーションのような構想発表が増え、火星に居住する計画は現実味を帯びてくるでしょう。
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