この時期、世の中はとりあえずオリンピックの話題で盛り上がっていたりする。だがその熱気はロンドンだけのものではない。英国王立化学協会、スイス・チューリッヒのIBMのラボと英・ウォーリック大学の共同研究チームの科学者達が力を合せて、自分たちの”フィールド”で金メダル級のことをやりとげた。
化学合成や最先端の技術を駆使して現れた「oympicene」は、髪の毛1本の10万分の1以下という超ミクロなサイズで、5つの有機炭素分子からできている「五輪マーク」だ。(よく見ると輪が微妙に離れているとか、ツッコミは置いといて)
実はこれ、祝・オリンピックということで伊達や酔狂で創ったのではなく、科学的研究の見地からも非常に重要な分子の塊。このolympiceneはGraphene(グラフェン)という炭素原子のシートの形状に非常によく似ており、エレクトロニクスの分野において今後期待される素材なのだ。
スポーツと化学では分野は違うが、最高の結果を求めて切磋琢磨している姿にはどちらも惜しみない拍手を送りたい。
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