名車ポルシェ911の販売前にポルシェは「ポルシェ・トラクター(Porsche Junior AP 109)」と言うトラクターを1937年から1963年の約20年間製造・販売していたことをご存じだろうか?もちろんデザインはポルシェ911をデザインしたファーディナンド・ポルシェだ。
ファーディナンド・ポルシェはスポーツカーの製造とともに、農作業用トラクター製造にも情熱を燃やしていた。1937年、ドイツ農作業の非効率性を憂いたヒトラーからのトラクター発注を受けポルシェ・トラクターの製造を開始したのだ。
エンジンは空冷式の2気筒エンジンで、その力強さでドイツ農業の効率性上昇に大きく貢献。ヴァルトプレールに工場を建設し大量生産を開始した。ポルシェ911の礎を築いたと言っていい。
赤いボディを見ているとポルシェ911の原型にも見えてくる ポルシェ911。日本でも井関農機が代理店として発売していた。あなたの家のトラクターが、実はポルシェだった!と言う事もあるかも。今ではあまり見ることのなくなったトラクターだが、農業の歴史を語る上では欠かせないものである。
ポルシェ・トラクターも立派なポルシェの車であり、ポルシェの歴史に燦然と輝く一ページなのだ。
この記事をシェア