サンゴは生物?植物?古代ギリシャ神話におけるサンゴ伝説

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未定 詳細なし

古代ローマや中国漢王朝、エジプト文明等、宝石や装飾品として扱われていたサンゴ礁ですが、さらに時代をさかのぼると
宝石サンゴは魔除けや神秘な力が宿る物としても使用されていました。そのサンゴを魔除けとして使ってきた人類の歴史を
今回紹介するThe Recipes Projectが解説しています。

現代を生きる人々は珊瑚(サンゴ)は海に生息する無脊椎動物であることを知っています。
しかし、サンゴが動物であると分類されたのは18世紀になってからで、
それ以前は非常に独特な形をしている植物と考えられていました。
筆者は21世紀で生活をしていますが、もサンゴは海の海藻などと同じカテゴリーだけど、空気に触れると石になる奇妙な植物だと思っていました

ギリシャ語ではサンゴの事を「石の植物」という意味の「lithodendron」と表記します。
その言葉からも当時のギリシャ人はサンゴを「石化する海の植物」と考えており、
それゆえ宝石細工やパワーストーンとして重宝してきました。

古代ローマのギリシャ神話の中ではサンゴの起源は
『英雄・ペルセウスが斬り取ったメドゥーサの頭部から流れた血が海に落ちて生まれたもの』と伝えています。
こうして生まれたサンゴはその後、海の精により世界中の海にばらまかれたと言われており、
これがギリシャ神話の珊瑚伝説として現代にも伝えられているわけです。

また「サンゴはメデゥーサの血から誕生した」という伝説がもとで、
サンゴには止血作用があるものと考えられるようになりました。

古代ギリシャの薬理学者のペダニウス・ディオスコリデスは、「サンゴは止血効果がる」と自信の著作に記しています。
また、ローマ帝国時代のギリシアの医学者であるガレノスは、失血時に使う薬の処方に新種のサンゴを含めています。
またサンゴは止血作用以外にも「歯を白く保つ効果があると考えられていました。

サンゴ関連でいえば、より面白い神秘的な魔除けが存在します。
サンゴをアザラシの皮で包んで作るアミュレットがあるそうです。

アザラシと言えば海に生息する足を四つ持った哺乳類ですが、その皮膚は何百年もの間家や船の中に飾られてきました。
これを飾ることで雷や台風、ひょうなどの自然災害や、魔法や幽霊などの魔除けにもなると考えられていたわけです。
そして、このアザラシの皮だけでも魔除けがあると考えられていましたが、さらに魔除けの効果を上げるためにサンゴをまきつける魔除けが誕生しました。

現代となってはなぜアザラシの皮とサンゴを一緒に使うと良いと考えられていたのかは不明ですが、
両方が海から生まれた神秘な生物といy共通点を持っています。
例えばアザラシは魚に似ていますが四足動物であり、サンゴは「植物のように見えるが実際は石」と考えられていたためです。

・記事参照元:recipes.hypotheses.org

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