アメリカ オハイオ州でアイスクリーム店「Jeni’s Splended Ice Creams」を経営するジェニー・ブリトン・バウアー氏は大学時代アート専攻だったということもあり、ニューヨークシティーを訪れるたびに近代美術館へ足を運んでいた。
このアイスクリーム+アートの融合は、彼女がニューヨーク近代美術館にてアンリ・マティスの切り絵画に出会ったときに生まれたのである。
色に味がある?
大人になった後もカキ氷を食べるときなど、全部同じフレーバーなのに色によって何となく感じ方、味が違うような気になることはないだろうか?アイスクリーム店経営のジェニー氏も、マティスの切り絵を見たときに何となく口の中に味がしてきたという。
巨匠の青色使いを見ながら、彼女はドライで甘酸っぱいキャンディのフレーバーを思い起こし、それを実際のアイスクリームのフレーバーとして導入することにした。
The Colors Collection
Jeni’s Splended Ice Creamでは100種類以上のアイスクリームを販売、色とフレーバーに関する本も同時に出版されている。Ultramarine Blue Buttermilk味のフローズンヨーグルトはブルーベリーとラズベリー、パイナップル入り。
ウルトラマリンブルーの色を見たときに「甘酸っぱい」という感情が湧き出たというが、甘酸っぱさというと、どうしても黄色のイメージに見える人の方が圧倒的に多いのでは?
Ombre Brûlée味のアイスクリームにはブラウンシュガーのクッキーとペルーのバルサムオイルが入り、エクアドルの松ヤニとパイプから醸すバニラ味の煙のイメージとなっている。目を閉じてアイスクリームを舌で転がしながらその色彩を脳内で感じ取るという、なんとも芸術的で美味しいコンセプト。
色の感じ方は人それぞれで、もしかすると色と味がマッチしないように感じるフレーバーもあるかもしれないが、それがまた面白い側面。アイスクリーム片手に色彩のアートを味わいながら、じっくり夜を語り明かすというのもいいかもしれない。
参照元:mental_floss