東京タワーを凌ぐ高さとして話題になっている東京スカイツリー。アンテナ込みの高さで、これまで世界一高いタワーとされてきた台湾の台北101やアメリカのウィリス・タワーを上回ることになる。しかしそうしたタワーとは次元の異なる、破格のスケールの建築物の建設計画が存在した。しかも、日本の東京に、だ。
大成建設が1990年に発表した計画。「X-SEED 4000」は世界中でも反響があったようだ、富士山を凌ぐ4000m級の高さのインパクトもあるが、驚くべきはその容量。超高層ビル(800階に相当)の中には100万人が収容でき、それだけで一つの都市として機能するようなさまざまな施設を包摂するものだからだ。建設予定地とされる東京湾に富士山クラスの建物が登場する姿を、あなたは想像できるだろうか。
だが、莫大な費用がかかることは容易に想像がつく。X-SEED 4000のプロジェクトは現在進行していない模様だ。しかも計画が発表されたのは20年以上前だが、この間に日本は多くの巨大地震を経験した。さらに東京湾を震源とする震度7クラスの大地震が起きる可能性も指摘されている。それでもいつか地震の脅威を克服し、富士山のような建築物が海の上に浮かぶ可能性はゼロではないだろう。
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